L'odoriter 料理人の新しいプロダクト。田村浩二の挑戦。

シェフとして、人として。今感じていることを少しずつ綴っていければと思っています。

自己紹介28。ミラズールで出会った日本人。

働き始めたころ、日本人は僕しかいなかった。むしろその環境の方が良かったのだけれど。 僕がミラズールでは出会った日本人は3人。 同い年の石崎優磨(9STORIESシェフ)と河本英樹(ホテルグランヴィア京都)、そして一番長く働いたテラさんこと寺田篤史(…

自己紹介27。海外生活から見えてくる日本の価値。

日々の生活にも慣れ、スタッフとのコミュニケーションも取れるようになってきた。 ミラズールでも僕の愛称は『TAM-SAN』だ。 情熱的で圧倒的な存在感のマウロシェフ、 ヘッドシェフで心優しいリカルド(現island Shanguri-La Hotelシェフ) 日本人の奥さんを…

料理人としてどう生きていくのか?

10月29日、東京駅近くのパソナTRAVEL HUB MIXで、新会社.sience(ドットサイエンス)の設立記念イベントと新しいプロダクト、香りを食べるアイスクリーム『FRAGLACE』の発表会を行いました。 初めてのイベントという事で不備も多々あったと思いますが、パ…

自己紹介26。技術は言葉の壁を超える。

初めて作った賄は何だっただろうか? レストランで働き始めてから、幾度となく賄を作ってきた。最初の頃はまずいと言われ、目の前で捨てられ、コンビニ弁当を食べられた日もあった。 実家にいる時は料理なんて作ったことがなかった。味噌汁さえも作った記憶…

日本人なら。

バーミキュラライスポットを知っているだろうか? それは、愛知ドビー株式会社の作る『世界一、素材本来の味を引き出す鍋』だ。 元々は船舶やクレーン車に使われる精密部品の製造をしている鋳造メーカーだったがが、鋳物の特性が調理に向いているというとこ…

自己紹介25。孤独な戦い、言葉の壁。

初めて海外で働くレストランが世界12位。(現4位) 各セクションにつく担当者の仕事のレベルの高さに驚いた。外国の料理人は日本人と比べると仕事が雑な人が多い印象だったが、ここのスタッフは日本人より細かく清潔な仕事をしていた。 レストランミラズ…

自分らしく生きるとは。

緩やかに暮らす、自分らしく。 誰もがそんな生活を求めながら、日々の喧騒の中忙しなく過ごしている。 様々な技術が発達し、10年前よりも生活の速度は速くなった。しかし、生活にゆとりが出来たかというとそんなことはないと思う。便利になった分だけ仕事…

自己紹介24。いざ南仏へ。調理場という戦場。

パリから約7時間。 TGVに揺られながら、初めての南仏マントンへ到着した。夏の日差しに照らされながら、ミラズールのスタッフが着くのを待つ。 昨日の朝までは、自分が南仏に来るとは思わなかった。 昨日、紹介してもらった神崎千帆さんの働くLa Ferme Sain…

~美味しさをデザインする~嗅覚と味覚のタイムラグを意識して、美味しさのゾーンを広げる。

前回は、料理を食べる前の段階の話をしました。 今回は、料理を食べる口内で何が起きているのかと、どの様に料理を構築すれば美味しさをデザインできるのかを書きたいと思う。 まず大切なのは、食べ物を口に含んだ時に人が何をどの様に感じるのか。 初めに口…

~美味しさをデザインする~五感にアクセスする料理の組み立て方。

以前~美味しさをデザインする~の記事を書いてから、今まで以上に自分の料理の構築の仕方や、味わいのバランスを意識するようになりました。 前回の記事はこちら。 〜美味しさをデザインする〜 五味、旨味、風味の捉え方。 - L'odoriter 料理人の新しいプロ…

自己紹介23。ご縁が紡ぐストーリー。

パリからTGVで約2時間。Sa.Qua.Naのあるオンフルールまでやってきた。 港町らしい活気の中、潮風に懐かしさを感じながらレストランへ向かう。 日本にいる時に1度、フランスに来てからもう1度CV(履歴書)やモチベーションレターのやり取りをしていた。その時…

自己紹介22。二度目のフランス、期限一年間の戦いの始まり。

2015年7月1日、16時間の長旅を終えフランスの地に足を踏み入れた。8年前に初めて訪れた時より、空気も風のにおいも鮮明に感じられた。これから1年間をどう過ごすのか、期待と不安が混じった気持ちを忘れることはないだろう。 モスクワ経由で来た飛行機でスー…

革命のファンファーレ。

3か月前に予約がスタートした瞬間に注文をした、西野亮廣さんの本。 『魔法のコンパス』を読んでから、僕は西野さんのファンになった。ちなみに『えんとつ町のプペル』も持っている。 ブログやNewsPicksの記事など、目に留まるものはすべて見ていると思う。…

ワーキングホリデービザの準備。

ワーキングホリデービザで海外へ行く。料理人以外の方でもこのビザを使う人は多いと思う。フランスやオーストラリア、デンマーク、韓国や台湾も対象国で、今年から加わったスペインも話題になっていた。 そもそもワーキングホリデービザとは何なのか? 「各…

自己紹介21。師と弟子、父と子、料理人として10年を過ごし、いざフランスへ。

10年という歳月は人を成長させる。どんなことでもそうだろう。 ただ、その10年をどう過ごすかは、その人次第だ。 僕は東京で料理人として10年を過ごし、多くのモノを見ることが出来た。 とりわけ師と仰ぐ下村シェフとの出会いは、僕の人生を語る上で欠…

32歳、今後何を見据え、どう生きるか。

フランスから帰国し二度目の誕生日。 昨年9月からシェフになり、自分の料理を作り出してから一年が経った。 去年の誕生日は、初めて作る自分の料理への不安でバタバタしていた事しか覚えていない。それでも1年間料理を作り続けて見えてきたものは、自分が…

自己紹介20。次の世代へ伝える事。

フランスで働くという事は、フランス料理を学んでいる人間からすると、誰もが憧れる事ではないだろうか? 勿論僕もその1人だ。 22歳で初めてフランスへ旅行に行った時から、ずっと憧れていた。 僕が働いたシェフ達は皆、フランスやイタリアでの海外修行を…

突然ですがチーズケーキの話。

物心ついた時から、誕生日のケーキはチーズケーキです。 初めは不二家のスフレチーズケーキでしたが、次第に母のレアチーズケーキが僕の中の『ケーキ』になっていました。 フィラデルフィアを使ったレアチーズケーキは、レモンの酸味が効いた爽やかなもの。…

自己紹介19。フランスへ向けての準備と、RED35。

フランスのワーキングホリデービザは30歳まで。29歳を迎えた事で、その期限の短さが僕の心を煽った。 L'ASで働くのは長くても3年と決めていたのは、ワーキングホリデービザの関係もあったからだ。 シェフという立場になり、辞めるという事に対しての責…

〜美味しさをデザインする〜口中調味とレトロネイザル

前回の話で、味わいの構成を伝える事が出来たと思う。 今回は更に踏み込んだ、『口中調味』と(レトロネイザル』の関係性について、自分なりの考察を書いていく。 先ず『口中調味』とは、 【味つけのない白いごはんを、口のなかで咀しゃくしながら他のおかず…

〜美味しさをデザインする〜 五味、旨味、風味の捉え方。

台風の影響でファーマーズマーケットでのイベント『サスティナブルシーフードキッチン』は延期になってしまったが、久しぶりにゆっくりと物事を考える時間がとれた。 普段、料理において大切なものを『香り』 と言い続けているが、その意味がどうゆう事なの…

お詫びと紹介。

先日告知させて頂いた青山ファーマーズマーケットですが、台風の影響で延期となる事が決定致しました。 本当に多くの方が奔走し、様々なアイデアを出しながら、少しでも《サスティナブルシーフード》の事を知ってもらおうと、出来る限りの準備をしてきました…

自己紹介18。新しい環境と立場。

冷たい風が頬に刺さる12月。新しくなったL'ASで僕は働いていた。 今まで以上に広くなった調理場では、新しく入ったスタッフが慣れない中で必死に仕事をこなしていく。クリスマスまでの数週間。この期間にどこまでお店のオペレーションが組めるかが勝負だっ…

つかんとを終えて。

昨年9月に1週間だけ現れたトンカツ屋『つかんと』 オーナーの『トンカツ愛』から始まったこのイベントが、まさかここまで大きく取り上げて頂けるとは思ってもなかった。 正直初めは乗り気ではなくて。 元々肉料理があまり好きではない事もありましたが、そ…

自己紹介17。新たなる扉を開く。

日々増え続ける予約の中、少しずつL'ASでの仕事にも慣れてきた。3ヶ月もすれば鳴り続ける電話にも免疫がつく。 仕事量は相変わらずだが、スタッフが増えた事もあり、段々と兼子シェフとのコミニケーションも良くなってきた。 働き始め1年が過ぎた頃。 当初…

告知です。

再来週9月17日に青山ファーマーズマーケットにて開催の『Gourmet street food vol.4』でフードカート『サスティナブルシーフード・キッチン』にてストリートフードを販売します。 深夜のシェフの勉強会をキッカケに、サスティナブルシーフードについて学…

食べれる香水『土佐ベルガモット』

フランスから帰国し、一年以上が経った。 時の流れはとても早く、目まぐるしく過ぎる日々の中で一日一日をどう生きるのか。 フランスへ行き、日本の事を何も知らなかったと気付いた僕は、地方の生産者の元を訪ね、様々な食材や日本の文化である発酵調味料や…

自己紹介16。ターニングポイント。

作業を始めて七時間、気が遠くなるほどの仕込みも終わりが見えてくる。 朝から一つの仕込みだけでこれだけの時間をかけたのは初めてだった。 仕事は速い自信があった。ただ圧倒的に『量』が多いのだ。 骨董通り(現南青山)にあるレストランL'AS。 オーナーシ…

食は時間を作る

鹿児島県出水群長島町。 東京から飛行機と車を乗り継ぎ約四時間。10月に開催される『O-GILI』の為に、僕ははるばるやってきた。 一日しかない過密スケジュールの中、『O-GILI』の太田良冠くんがどうしても会わせたい人がいると紹介してくれたのが石元淳平…

自己紹介15。ケジメと再出発。

イタリア料理からフランス料理の世界へ戻る。 その為に1つ必ずしなければならない事があった。 自分の未熟さ故に、飛び出すように辞めてしまった『Edition Koji Shimomura』の下村シェフへの謝罪だ。 お店を辞めてから2年半がたっていた。 当時分からなか…