L'odoriter 料理人の新しいプロダクト。田村浩二の挑戦。

シェフとして、人として。今感じていることを少しずつ綴っていければと思っています。

自己紹介4。初めて触れた本物の世界。

f:id:koji-tamura0929:20170725181643j:image

専門の卒業式を途中で抜けて乃木坂へ向かう。

働き始めて1週間。慣れない事ばかりだが、不思議と心踊る毎日を過ごしていた。

 

初めて食事をした日、直ぐに働かせてくれと直談判した。専門学校との繋がりはなく、自分でレストランとやりとりをし、研修へ2回、面接を1回受け就職することが出来た。

 

後から聞いた話だが、採用を決めたのは大きな声での挨拶だったらしい。ここでも野球部で培われたものが自分を助けた。

 

新卒は全員サービスから仕事を始める。料理がどのような空間でどんな方達が食べているかを知った上で料理を作る事がとても大切だからだ。新卒は僕を含めて3人いたが、運良く僕が一番初めに調理場へ入れた。

 

誰よりも早くお店に入り、自分の仕事を終わらせ先輩の仕事をもらう。だけには留まらず、先輩に文句まで言っていたのは、若気の至であり、当時から誰にも負けたくない一心で我武者羅に働いていた心の表れだと思いたい。

 

数ヶ月が過ぎ、仕事にも慣れて来た頃に転機は突然訪れた。下村シェフが独立の為にレストランFEUを辞めるという。衝撃が走った。この人の料理を学びたくて入ったのに、シェフが辞めてしまう。新卒3人を呼び出しシェフが話してくれた事は、『きっと君達は僕の料理が学びたくてこの店に入ったと思う。もし付いて来る気があるのなら、新しいお店でも一緒に働こう。』一瞬で心が決まった。僕はこの人に付いて行こうと。

 

そこから新しいお店がオープンするまでは、1年という期間があった。

 

そして初めてのクリスマスの仕事を名古屋で過ごすとは全くもって思いもせず、『Edition Koji Shimomura』がオープンするまでの期間は初めて関東を離れ仕事をするとても貴重な機会となった。

 

名古屋は今でも僕にとってとても思い入れのある街です。後に2度名古屋でイベントをやる事になりました。何か御縁があるのでしょう。

また名古屋でイベントを出来るように精進します。