L'odoriter 料理人の新しいプロダクト。田村浩二の挑戦。

シェフとして、人として。今感じていることを少しずつ綴っていければと思っています。

自分らしく生きるとは。

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緩やかに暮らす、自分らしく。

 

誰もがそんな生活を求めながら、日々の喧騒の中忙しなく過ごしている。

様々な技術が発達し、10年前よりも生活の速度は速くなった。しかし、生活にゆとりが出来たかというとそんなことはないと思う。便利になった分だけ仕事は増え、お金も必要になっている。

 

料理人という仕事をしていると、拘束時間が長く休みも少ないのが一般的だ。それが当たり前だと思って生きてきた。人よりも先へ、もっと先へ。時間の許す限り働き、勉強し、走り続けている。しかし、ふと立ち止まった時、今の自分には何があるのだろう、と考えてしまう。料理の事だけをひたすら考えてきたから今がある。それは間違いない。では、人としてはどうなのだろうか?僕もいつか結婚し、子供が出来るだろう(切に願う)。その時に今と同じ働き方が出来るのだろうか?

 

世の中が便利になった分だけ、見えなくなったものも多い。10年前の当たり前はどんどんなくなっている。便利さを求めるあまり、効率を求めるあまり、農薬や化学肥料を使う。体に悪いと分かっていてもそれをやめることが出来なくなる。その結果、見た目ばかりの野菜がスーパーに並び、それが当たり前になっていく。

 

人間を含めすべての生き物は食べたもので出来ている。野菜や魚、肉は与える餌で味も健康状態も変わる。人もだ。自分の健康は食べているもので決まるのだ。それほど食事の時間は大切なもの。

 

 

料理人として、自分の経験してきたことや学んできたものの価値を高めるために、色々な料理を作っている。特別な料理を作ることに意義も感じている。しかし、自分の原体験としての料理は母の料理だ。当たり前の日常が特別なのかもしれない。

 

幸せの定義は様々だが、緩やかに自分らしく暮らしたい。そんな時間の使い方を沢山の人に共有したい。料理を『食べる』だけではなく、『過ごす時間』へ。誰とどんな風に過ごすのか。その時間の潤滑油に料理があればいい。

 

生き方とは、暮らしとは、自分らしくとは何なのか。大切な人と、自分と向き合う緩やかな時間を作る場所。そこで働く人も過ごす人も自分を見つめなおせるような。

 

 

 

 

無理をせず、ありのままを。そんな料理と時間を創るお店。

 

YuruKurasiKu(ユルクラシク)

 

穏やかに(緩く)暮らす、自分らしく。

 

そこで過ごす時間が、時をこえて愛されるように。

 

時代が変わっても、変わらぬ良さを。

 

そんなお店をいつかきっと。