L'odoriter 料理人の新しいプロダクト。田村浩二の挑戦。

シェフとして、人として。今感じていることを少しずつ綴っていければと思っています。

灰色の世界に触れる。

f:id:koji-tamura0929:20180216131034j:image

生まれてこの方、常に物事に白か黒をもとめてきた。

 

中途半端なものは悪だと決めつけ、曖昧な答えなんて答えじゃない!と。そんな考えで30年近く生きていると頭に勝手な思い込みがこびりついている。こすっても落ちない油汚れのように。

 

自分の生き方を常に白にしないといけない。あの人は俺と違うから黒だ。自分の価値観だけで物事を判断する典型的な硬い頭の人間の出来上がり。料理の世界だけ見ていたら、僕はこのまま灰色の存在を認めない生き方をしていたに違いない。

 

 

僕は出会いに救われた。料理以外の人と出会う機会が増え、話をするたびに自分の料理人としての強みと弱みを再認識している。初めは弱みばかりに注目しがちだったが、最近は自分の強みを再確認し、それをどう生かしていくかを考えている。

 

場所に縛られないフリーな料理人を目指す。自分の強みを可視化して共有することで新しい仕事を作る。様々な価値観に触れ、こうじゃないといけないから、こうあってもいいんじゃないか?と思えるようになった。

 

他人の評価で一喜一憂することが多く、そのたびにストレスを感じてブレちゃだめだと思ってきたが、ブレる事が悪いのではなく、ブレた後に戻る場所を分かっていれば何も問題はなく、むしろブレた分だけ色んな見方が出来るかも!と思える。

 

こうあるべきという姿は自分で決めているだけであり、誰かに求められているわけではない。そこに砕心するくらいならもっと自由に自分らしく生きるべきだろう。

 

白よりの黒も、黒よりの白も自分なんだ。

 

何かに縛られるのではなく、灰色という幅のある可能性を自分でみとめることから始めてみよう。