L'odoriter 料理人の新しいプロダクト。田村浩二の挑戦。

シェフとして、人として。今感じていることを少しずつ綴っていければと思っています。

石川県

f:id:koji-tamura0929:20180330134954j:image今年に入り、福島、富山とお仕事で呼んでいただけることが増えてきました。

 

そして先日は石川県へ。

 

一度仕事で行ったことがある位でこれまであまりご縁がなく、今回お話を頂いた時とても嬉しく楽しみでした。初めての地域に行くときは、何とも言えないワクワク感で溢れます。今回はどんな食材に出会えるのか、どんな人とご縁が生まれるのか。

 

週に一度の休みに地方へ行くのですが、大体朝一の新幹線や飛行機で行くことが多く、とても朝が早い。仕事の疲れや睡眠不足などもありますが、それ以上の高揚感は何ともいない。つくづく好きだなと思います。

 

空港に着いて先ず向かったのは、伝統野菜の加賀レンコンの生産者の川端崇文さんの元。色々な畑を見てきましたが、レンコン畑は初めて。実際に収穫体験までさせて頂きましたが、レンコンに対する概念も敬意も180度変わりました。収穫がどれだけ大変か、そもそも畑作りからとてつもない拘りがあり、美味しさの為にどこまで出来るかを考えている。『自分の子供たちに食べさせる事を考えると自然と無農薬になりました』と川端さんは笑顔で語ってくれました。

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レンコンは泥の中にいます。その泥を水圧でどかしながらレンコンを掘るのですが、その水圧の強さと言ったら数分支えるだけでも腕が疲れるほど。しかも身動きの取れない泥の中で。僕達は体験だけなので数十分だけでしたが、ピークの時には朝から日が暮れるまで作業は続くそう。今まで何気なく使っていたレンコンが、この経験により特別な存在に。レンコンが主役の一皿を考えて皆に食べてもらいたい。

 

川端さんはもともとは美容師だったそう。その後色々な職業を経て農業の世界へ。最近出会う若手の農家さんたちは、生粋の農家ではなく違う業界から参入している人が多い。皆さんきっといろんな思いの中農業をしていると思いますが、本当に素敵な笑顔で食材の話をしてくれる。そんな人たちに出会うたびに、今自分に出来る事は何かないかと思考を巡らせる。東京ではない、地方からしか出来ない何かを。

 

色んなジャンルの人を巻き込んで何か大きなイベントを起こしたい!

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