L'odoriter 料理人の新しいプロダクト。田村浩二の挑戦。

シェフとして、人として。今感じていることを少しずつ綴っていければと思っています。

美味しさをデザインする

料理を考える時。

常日頃から料理の事を考えている。意識をするというよりは、呼吸をするように当たり前に生活の一部になっていて、頭のどこかに存在している感覚だ。ふとした時に、日々考えていた点と点が線になり円になり形を作っていく。走っている時や早く目が覚めた布団…

初めて作った料理は何?

シェフになり、始めて料理を作るとき何を作ったか。いきなりオリジナルの料理を作れる人はなかなかいないと思う。勿論僕もそうでした。初めは自分が働いた店の料理に似たものや、少しだけアレンジしたものがほとんど。僕が初めて作った料理は、一般的な野菜…

日本人として日本で料理をする意義とは。

今まで自己紹介と称して自分の過去の話をしてきましたが、これからは自分の作っている料理の話もしていきます。 料理人は皆、様々な思いを込めて料理を作っています。そこには自分の育ってきた環境や想い、その食材を作っている生産者への感謝や、世の中への…

~美味しさをデザインする~嗅覚と味覚のタイムラグを意識して、美味しさのゾーンを広げる。

前回は、料理を食べる前の段階の話をしました。 今回は、料理を食べる口内で何が起きているのかと、どの様に料理を構築すれば美味しさをデザインできるのかを書きたいと思う。 まず大切なのは、食べ物を口に含んだ時に人が何をどの様に感じるのか。 初めに口…

~美味しさをデザインする~五感にアクセスする料理の組み立て方。

以前~美味しさをデザインする~の記事を書いてから、今まで以上に自分の料理の構築の仕方や、味わいのバランスを意識するようになりました。 前回の記事はこちら。 〜美味しさをデザインする〜 五味、旨味、風味の捉え方。 - L'odoriter 料理人の新しいプロ…

〜美味しさをデザインする〜口中調味とレトロネイザル

前回の話で、味わいの構成を伝える事が出来たと思う。 今回は更に踏み込んだ、『口中調味』と(レトロネイザル』の関係性について、自分なりの考察を書いていく。 先ず『口中調味』とは、 【味つけのない白いごはんを、口のなかで咀しゃくしながら他のおかず…

〜美味しさをデザインする〜 五味、旨味、風味の捉え方。

台風の影響でファーマーズマーケットでのイベント『サスティナブルシーフードキッチン』は延期になってしまったが、久しぶりにゆっくりと物事を考える時間がとれた。 普段、料理において大切なものを『香り』 と言い続けているが、その意味がどうゆう事なの…