L'odoriter 料理人の新しいプロダクト。田村浩二の挑戦。

シェフとして、人として。今感じていることを少しずつ綴っていければと思っています。

自己紹介27。海外生活から見えてくる日本の価値。

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日々の生活にも慣れ、スタッフとのコミュニケーションも取れるようになってきた。

ミラズールでも僕の愛称は『TAM-SAN』だ。

 

情熱的で圧倒的な存在感のマウロシェフ、

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ヘッドシェフで心優しいリカルド(現island Shanguri-La Hotelシェフ)

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日本人の奥さんを持つジョー

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ルームメイトのハンター(現在single thread**で働いている)

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イタリア人コンビのダヴィデ(現ミラズールスーシェフ、mybro)と

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アントニオ(現シェフでサンペレグリノヤングシェフ、フランス代表)

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年下なのに兄貴的な存在のニコ(ニューヨークでoxalisというポップアップレストランでシェフをしている)

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ドリーマーのペドロ。

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働き始めた時には考えられないほど、楽しく刺激的に働けていた。

 

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8月を終えると、少しずつピークの忙しさは落ち着き全体的に余裕が出てきた。

と同時に夏の期間の研修生たちは各々の国へ帰っていく。そのタイミングで店まで歩いて40分、スーパーまで70分の寮から(基本的にはスーシェフの車で出勤するが、人が多いときは歩かなければならない時も)レストランの地下の部屋へ引越しした。

 

より他のスタッフとの時間も増え、仕事終わりに部屋でお酒を飲む機会も多くなった。

ラテン系のノリには疲れることもあったが、日本人とは違う人生の楽しみ方や生き方に考えさせられることもあった。オンとオフの切り替えはビックリするほど早く、仕事が終わった途端に飲み始める。(笑)掃除が終わってないのに飲み始めた奴らに怒っていた僕は、ヤクザと言われ、怒るモノマネを良くされた。

 

そして、日本との違いもそうだが、日本の事に対する質問にも考えさせられた。

醤油や酢、味噌の作り方や、日本の刃物の事。聞かれることに全く答えられない時もあった。日本人として日本の事を知らな過ぎたのだ。身近で当たり前すぎることゆえ考えなかったのか。もっと興味をもっていいはずの事を知らず、他国の事ばかり勉強していた僕は恥ずかしくてたまらなかった。

 

海外の方たちの日本に対する関心は僕たちが思っている以上に高い。その事に僕たちはもっと気付かないといけないし、もっと日本に目を向けるべきではないかと。

 

ただ、海外へ出ないと分からない事の方が多いので、若いうちに海外で生活する事を僕はお勧めしたい。

 

 

レストランの働き方も日本とは違う。勿論文化の違いがそうさせるのかもしれないが。

週休二日、休憩時間もちゃんとあり、自分の時間をしっかりと確保できる。歩く時間が長いからか考える時間が増え、色々な発想も浮かぶ。どちらが良いとかではなく、日本の働き方が当たり前だと思い込まない頭が必要だ。

 

自分に合った働き方。その選択肢があるかどうかだけでも人生は大きく変わるだろう。

 

ミラズールでは、世界の最前線で戦うシェフの熱量と料理だけではなく、今後の自分の働き方や考え方も学んでいた気がする。

 

日本人が日本で料理をする意義とは何なのか。何をどのように発信していくのか。

 

 

ミラズールでの出会いは、外国のスタッフだけではなかった。日本人との出会いも。

同じ境遇だからこそ分かち合えるものがある。そんな日本人との出会いも書いていきたい。